剣道の昇段審査の筆記試験では「日本剣道形」に関する問題が出題されることがあります。
昇段審査は実技試験、日本剣道形試験、筆記試験で構成されているため、段位を取得するためには日本剣道形に関する知識が求められます。
たとえば「日本剣道形の5本目について説明しなさい」という問題が出題されます。
実際に昇段審査の筆記試験で出題された場合には、
「日本剣道形の5本目について説明しなさい」と言われても何を書けば良いか分からない
という気持ちを抱く人は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「【日本剣道形】5本目を筆記で説明しよう!ポイントや注意点を解説」と題して、日本剣道形5本目をどのように説明したら良いかを紹介します。
この記事を読むことで、日本剣道形の流れや注意点を知り、筆記試験の答案を悩まずに書くことができます。
ぜひ最後まで読んでください。
目次
日本剣道形5本目の説明の仕方は流れと注意点を説明する
日本剣道形5本目についての説明を求められたときには、次の2つを必ず書くようにしましょう。
・日本剣道形5本目の流れ
・日本剣道形5本目の注意点
筆記試験は出題された問題に対する「知識」と「理解」を審査されるものです。
日本剣道形5本目がどのような流れになっていて、どのような注意点があるかを述べることで、日本剣道形5本目に対する「知識」と「理解」が身についていることを証明できます。
それでは、日本剣道形の5本目の「流れ」と「注意点」をどのように説明するのか。具体例を紹介します。
日本剣道形5本目の流れ
日本剣道形5本目の流れについて、具体例を紹介します。
日本剣道形5本目は互いに9歩の間合いから、打太刀は左諸手上段、仕太刀は剣先を打太刀の左拳に向けるようにして構えます。
打太刀は左足から、仕太刀は右足から互いに3歩前に進みます。
間合いに接したところで打太刀は機を見て、右足から踏み出すと同時に諸手左上段より仕太刀の正面を打ちます。
仕太刀は打太刀の正面打ちを摺り上げ、打太刀の正面を打ちます。
仕太刀は右足を引きながら左上段に構えて残心を示します。
打太刀より先に動きながら相中段に構えます。
打太刀は左足より小足で3歩後ろに下がり刀を抜き合わせた位置に戻ります。
仕太刀は右足から小足にて前に進み刀を抜き合わせた位置に戻ります。
互いに剣先を下げて9歩の間合いに戻り日本剣道形5本目は終了となります。
以上が日本剣道形5本目の流れになります。
日本剣道形5本目の注意点を説明しよう
続いて、日本剣道形5本目の注意点の具体例を紹介します。
注意点は、打太刀と仕太刀のそれぞれについて説明する必要があります。
注意点は筆記試験を書くときの大切なポイントになりますので紹介します。
日本剣道形5本目の打太刀の注意点
日本剣道形5本目の打太刀の注意点は、次の2つです。
・仕太刀の正面を打って摺り上げられたときに前かがみにならない
・打太刀は左足より小足で3歩下がり刀を抜き合わせた位置に戻る
打太刀は、諸手左上段の構えから3歩前進し、仕太刀の正面を打ちます。
ところが仕太刀に摺り上げられてしまい、逆に正面を打たれます。
日本剣道形1本目では、打太刀は仕太刀に正面打ちを抜かれるため前傾姿勢になります。
しかし日本剣道形5本目では、途中で摺り上げられているため前傾にはならないことに注意が必要です。
最後の場面では、仕太刀が諸手左上段にて残心を示した後、相中段に構えます。
相中段に構えた後、打太刀は左足から小さく3歩後ろに下がります。
仕太刀が残心を示すために後ろに下がっているため、相中段になったときには刀を抜き合わせた位置から仕太刀よりに移動しているからです。
刀を抜き合わせた位置に戻るために、打太刀が左足から小さく3歩下がることを忘れないようにしましょう。
以上が日本剣道形5本目の打太刀の注意点です。
日本剣道形5本目の仕太刀の注意点
日本剣道形5本目の仕太刀の注意点は、次の3つです。
・打太刀の正面打ちを摺り上げるときには、刀の鎬で摺り上げる
・摺り上げたときには打太刀の体が充分見えるところまで振りかぶり、右足から前に出て正面を打つ
・仕太刀は右足から小足で前に進み刀を抜き合わせた位置に戻る
打太刀の正面打ちを摺り上げるときには、ただ上に刀を振り上げるのではなく、刀の鎬を使って摺り上げるようにしましょう。
小さく摺り上げるのではなく、打太刀の体が充分に見えるところまで振りかぶり、右足から前に出て正面を打ちます。
仕太刀は残心を示した後、右足から小足で前に進み刀を抜き合わせた位置に戻ります。
残心を示すために後ろに下がったことにより、刀を抜き合わせた位置から仕太刀よりに移動しているからです。
以上が日本剣道形5本目の仕太刀の注意点です。
日本剣道形5本目の「流れ」と「注意点」を合わせて説明する
最後に、実際に解答用紙を作成するときの解答例を紹介します。
今回紹介する解答例は、参考程度に使用してください。
丸写しした場合、昇段審査で丸写ししたことが発覚すると不合格になることがあります。
繰り返しになりますが、参考として活用してください。
解答例
日本剣道形5本目は互いに9歩の間合いから、打太刀は左諸手上段、仕太刀は剣先を打太刀の左拳に向けるようにして構えます。
打太刀は左足から、仕太刀は右足から互いに3歩前に進みます。
間合いに接したところで打太刀は機を見て、右足から踏み出すと同時に諸手左上段より仕太刀の正面を打ちます。
仕太刀は打太刀の正面打ちを摺り上げ、打太刀の正面を打ちます。
このときの仕太刀の注意点は、打太刀の正面打ちを摺り上げるときには、刀の鎬で摺り上げることです。
そして摺り上げたときには打太刀の体が充分見えるところまで振りかぶり、右足から前に出て正面を打つようにします。
一方の打太刀の注意点は、仕太刀に摺り上げられたときに前かがみにならないことです。
仕太刀は右足を引きながら左上段に構えて残心を示します。
打太刀より先に動きながら相中段に構えます。
打太刀は左足より小足で3歩後ろに下がり刀を抜き合わせた位置に戻ります。
仕太刀は右足から小足にて前に進み刀を抜き合わせた位置に戻ります。
このときの注意点として、刀を抜き合わせた位置に戻ることを忘れないことです。
仕太刀が残心のために後ろに下がったことにより、刀を抜き合わせた位置から仕太刀よりに移動しているため、元に戻る必要があります。
互いに剣先を下げて9歩の間合いに戻り日本剣道形5本目は終了となります。
以上が日本剣道形5本目の筆記試験の解答例です。参考にしてみてください。
まとめ
今回は、「【日本剣道形】5本目を筆記で説明しよう!ポイントや注意点を解説」と題して、日本剣道形5本目をどのように説明したら良いかを紹介しました。
昇段審査の筆記試験で「日本剣道形5本目」について説明する問題が出題された場合には、日本剣道形5本目の「流れ」と「注意点」を書くようにしましょう。
繰り返しになりますが、昇段審査の筆記試験は「知識」と「理解」を審査するためにあります。
日本剣道形5本目がどのような流れで、何に注意するかを説明できることは、「知識」や「理解」が身についていることの証明になります。
先ほど紹介した解答例を参考に、あなただけの答案用紙を作ってくださいね。
あなたの昇段審査の合格を願っています。