剣道の昇段審査の筆記試験では「日本剣道形」に関する問題が出題されることがあります。
昇段審査は実技試験、日本剣道形試験、筆記試験で構成されているため、段位を取得するためには日本剣道形に関する知識が求められます。
たとえば「日本剣道形の7本目について説明しなさい」という問題が出題されます。
実際に昇段審査の筆記試験で出題された場合には、
「日本剣道形の7本目について説明しなさい」と言われても何を書けば良いか分からない
という気持ちを抱く人は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「【日本剣道形】7本目を筆記で説明しよう!ポイントや注意点を解説」と題して、日本剣道形7本目をどのように説明したら良いかを紹介します。
この記事を読むことで、日本剣道形の流れや注意点を知り、筆記試験の答案を悩まずに書くことができます。
ぜひ最後まで読んでください。
目次
日本剣道形7本目の説明の仕方は流れと注意点を説明する
日本剣道形7本目についての説明を求められたときには、次の2つを必ず書くようにしましょう。
- 日本剣道形7本目の流れ
- 日本剣道形7本目の注意点
筆記試験は出題された問題に対する「知識」と「理解」を審査されるものです。
日本剣道形7本目がどのような流れになっていて、どのような注意点があるかを述べることで、日本剣道形7本目に対する「知識」と「理解」が身についていることを証明できます。
それでは、日本剣道形の7本目の「流れ」と「注意点」をどのように説明するのか。具体例を紹介します。
日本剣道形7本目の流れ
日本剣道形7本目の流れについて、具体例を紹介します。
日本剣道形7本目は、9歩の間合いで互いに中段に構えます。
互いに右足から3歩ずつ進み、間合いに接したところで打太刀は機を見て仕太刀の胸部を諸手で突きます。
仕太刀は、左足から1歩下がりながら諸手を伸ばして剣先で打太刀の突きを支えます。
互いに中段になり、打太刀は左足から踏み出し、続けて右足を踏み出すと同時に体を捨てて諸手にて仕太刀の正面を打ちます。
仕太刀は右足を右に開き、左足を踏み出して体と摺り違いながら諸手で打太刀の右胴を打ち、右膝をつき蹲踞脇構えにて残心を示します。
仕太刀も立ち上がり互いに相中段になります。
互いに縁を切らないようにして刀を抜き合わせた位置に戻ります。
互いに蹲踞をして納刀して9歩の間合いに戻り、日本剣道形7本目は終了です。
以上が日本剣道形7本目の流れになります。
日本剣道形7本目の注意点
続いて、日本剣道形7本目の注意点の具体例を紹介します。
注意点は、打太刀と仕太刀のそれぞれについて説明する必要があります。
注意点は筆記試験を書くときの大切なポイントになりますので紹介します。
【 1 】日本剣道形7本目の打太刀の注意点
日本剣道形7本目の打太刀の注意点は、次の4つです。
・軽く一歩前に進みながら剣刃をやや仕太刀の左に向け、鎬を使って摺り込むようにして諸手で突く
・仕太刀の正面を打とうとするも抜かれてしまうため、その勢いで前傾姿勢になり剣先は下に向く
・上体を起こして大きく振りかぶりながら体をまわして仕太刀に正対する
・縁を切らないようにして刀を抜き合わせた位置に戻る
仕太刀を突くときには、刃をやや仕太刀の左に向けるようにして、鎬を使って摺り込むようにして突きましょう。
仕太刀の正面を打ち胴を抜かれますが、その勢いで前傾姿勢になり剣先は下を向きます。
胴を抜かれた後に仕太刀と正対する場面では、上体を起こしてから大きく振りかぶりながら体をまわして仕太刀の方を向きます。
最後は縁を切らないようにしながら刀を抜き合わせた位置に戻るようにしましょう。
以上が日本剣道形7本目の打太刀の注意点です。
【 2 】日本剣道形7本目の仕太刀の注意点
日本剣道形7本目の打太刀の注意点は、次の9つです。
・左足から下がると同時に刃を斜め左に向けて物打ちの鎬で支える
・胴を抜きながらも目は打太刀から離さない
・胴を抜くときの足さばきは、右足、左足、右足の順番
・左足の右斜め前方に軽く右膝をつき、左膝と右爪先は立てる
・諸手は充分に伸ばし、刀は手と各々平行に右斜め前方に出す
・刃を右に向けた後に刀を返して蹲踞脇構えで残心を示す
・蹲踞脇構えの状態から刀を大きく振りかぶりながら体をまわして打太刀に正対する
・充分な気勢をもって立ち上がる
・縁を切らないようにして刀を抜き合わせた位置に戻る
仕太刀は、打太刀が突きにきたところを左足から下がると同時に刃を斜め左に向けて物打ちの鎬で支えるようにします。
打太刀の正面に対して胴を抜くときには、決して打太刀から目を離さずにそのまま抜けます。
胴を抜くときには、右足、左足、右足の順番で進み、左足の右斜め前方に軽く右膝をつき、左膝と右爪先は立てるようにします。
諸手は充分に伸ばし、刀は手と各々平行に右斜め前方に出しておきましょう。
その後は刃を右に向けた後に刀を返して蹲踞脇構えで残心を示します。
蹲踞脇構えで残心を示した後、刀を大きく振りかぶりながら体をまわして打太刀に正対します。
充分な気勢をもって立ち上がり互いに中段に構えます。
最後は縁を切らないようにして刀を抜き合わせた位置に戻るようにしましょう。
以上が日本剣道形7本目の仕太刀の注意点です。
日本剣道形7本目の「流れ」と「注意点」を合わせて説明する
最後に、実際に解答用紙を作成するときの解答例を紹介します。
今回紹介する解答例は、参考程度に使用してください。
丸写しした場合、昇段審査で丸写ししたことが発覚すると不合格になることがあります。
繰り返しになりますが、参考として活用してください。
解答例
日本剣道形7本目は、9歩の間合いで互いに中段に構えます。
互いに右足から3歩ずつ進み、間合いに接したところで打太刀は機を見て仕太刀の胸部を諸手で突きます。
このときの打太刀の注意点として、軽く一歩前に進みながら剣刃をやや仕太刀の左に向け、鎬を使って摺り込むようにして諸手で突くことです。
仕太刀は、左足から1歩下がりながら諸手を伸ばして剣先で打太刀の突きを支えます。
このときの仕太刀の注意点として、左足から下がると同時に刃を斜め左に向けて物打ちの鎬で支えるようにすることです。
互いに中段になり、打太刀は左足から踏み出し、続けて右足を踏み出すと同時に体を捨てて諸手にて仕太刀の正面を打ちます。
仕太刀は右足を右に開き、左足を踏み出して体と摺り違いながら諸手で打太刀の右胴を打ち、右膝をつき蹲踞脇構えにて残心を示します。
このときの打太刀の注意点は、仕太刀の正面を打とうとするも抜かれてしまうため、その勢いで前傾姿勢になり剣先は下に向くことです。
一方の仕太刀の注意点は、胴を抜きながらも目は打太刀から離さないことです。
そして胴を抜くときの足さばきは、右足、左足、右足の順番であり、左足の右斜め前方に軽く右膝をつき、左膝と右爪先は立てます。
さらには諸手は充分に伸ばし、刀は手と各々平行に右斜め前方に出し、刃を右に向けた後に刀を返して蹲踞脇構えで残心を示します。
互いに相中段になります。
このときの打太刀の注意点は、上体を起こして大きく振りかぶりながら体をまわして仕太刀に正対します。
一方の仕太刀の注意点は、蹲踞脇構えの状態から刀を大きく振りかぶりながら体をまわして打太刀に正対します。
そして仕太刀は、充分な気勢をもって立ち上がります。
そのとき打太刀は、左足から後ろに引きつつ中段に構えます。
互いに縁を切らないようにして刀を抜き合わせた位置に戻ります。
互いに蹲踞をして納刀して9歩の間合いに戻り、日本剣道形7本目は終了です。
以上が日本剣道形7本目の筆記試験の解答例です。参考にしてみてください。
まとめ
今回は、「【日本剣道形】7本目を筆記で説明しよう!ポイントや注意点を解説」と題して、日本剣道形7本目をどのように説明したら良いかを紹介しました。
昇段審査の筆記試験で「日本剣道形7本目」について説明する問題が出題された場合には、日本剣道形7本目の「流れ」と「注意点」を書くようにしましょう。
繰り返しになりますが、昇段審査の筆記試験は「知識」と「理解」を審査するためにあります。
日本剣道形7本目がどのような流れで、何に注意するかを説明できることは、「知識」や「理解」が身についていることの証明になります。
先ほど紹介した解答例を参考に、あなただけの答案用紙を作ってくださいね。
あなたの昇段審査の合格を願っています。