「ミツボシ-天-シリーズ」には、「ベーシック」「極厚」「エリート」「アスリート」と4種類の防具があり、仕様や購入金額が異なります。
「ミツボシ-天-シリーズ」だけで4つも種類があると、
・「ミツボシ-天-シリーズ」は何が違うのだろう
・自分には「ミツボシ-天-シリーズ」のどれが合うのだろう
といった悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、
・「ミツボシ-天-シリーズ」の違い
・「ミツボシ-天-シリーズ」の選び方
・「ミツボシ-天-シリーズ」を通販で購入する方法
を紹介します。
この記事を読んでいただくと「ミツボシ-天-シリーズ」のどの防具があなたに合うかが分かります。ぜひ最後まで読んでいただき防具選びの参考にしてください。
安心して当サイトをご活用ください。
目次
ミツボシ-天-シリーズ「ベーシック」「極厚」「エリート」「アスリート」の違い
「ミツボシ-天-シリーズ」の違いを一覧表にしましたのでご覧ください。
特に特徴がある部分は「赤太字」または「青太字」にしてあります。
ベーシック | 極厚 | エリート | アスリート | |
刺し幅 | 6mm | 8mm | 6mm | 6mm |
刺し方 | 具の目刺 | 具の目刺 | 十字刺 | 具の目刺 |
生地 | 織刺 ヘリ・顎・角革:紺鹿革 |
織刺 ヘリ・顎・角革:紺鹿革 |
織刺 ヘリ・顎・角革:紺鹿革 |
織刺 ヘリ・顎・角革:紺鹿革 |
面 | 面金:ジュラルミン 内輪:木綿またはシルリード 面垂:具の目刺 ヘリ・顎:紺鹿革 |
面金:ジュラルミン 内輪:木綿またはシルリード 面垂:具の目刺 ヘリ・顎:紺鹿革 |
面金:ジュラルミン 内輪:木綿またはシルリード 面垂:十字ナナメ刺(菱刺) ヘリ・顎:紺鹿革 |
面金:ハイビジョン 内輪:木綿またはシルリード 面垂:具の目刺 ヘリ・顎:紺鹿革 |
甲手 | 峰6mm織刺甲手 甲手頭中:鹿革 手の内:ミクロパンチ |
鎧型 手の内:ミクロパンチ |
手の内:クラリーノ | 手の内:ミクロパンチ 5段飾り |
胴 | 50本型強化樹脂胴 | 50本型強化樹脂胴 | 50本型強化樹脂胴 | 50本型強化樹脂胴 |
垂 | 5段手飾り 大垂小垂額刺 |
5段手飾り 大垂小垂額刺 |
5段手飾り 大垂小垂額刺なし |
5段手飾り 大垂小垂額刺 垂紐先細 |
金額 | 143,440円 《参考》 ・剣道防具工房 源 ・楽天市場 ・Yahoo!ショッピング |
135,520円 《参考》 ・剣道防具工房 源 ・楽天市場 ・Yahoo!ショッピング |
162,800円 《参考》 ・剣道防具工房 源 ・楽天市場 ・Yahoo!ショッピング |
140,800円 《参考》 ・剣道防具工房 源 ・楽天市場 ・Yahoo!ショッピング |
「ミツボシ-天-シリーズ」はすべての防具が「ミシン刺(機械刺)」の防具であるため、この記事では、
1.刺し幅
2.刺し方
3.面
4.甲手
5.胴
6.垂
7.金額
の7項目を比較しました。
上記の表を見ただけでも、それぞれの防具の特徴や金額の違いがお分かりいただけるのではないでしょうか。
具体的にどのような違いがあるのか、上記の比較項目を1つずつ深堀していきます。
【 1 】刺し幅
刺し幅だけの違いを表にしましたのでご覧ください。
ベーシック | 極厚 | エリート | アスリート | |
刺し幅 | 6mm | 8mm | 6mm | 6mm |
刺し幅については、「極厚」のみ8mmで、他はすべて6mm刺となっています。
刺し幅が大きくなる分、防具に凹凸ができるため見た目は劣りますが衝撃吸収力は高くなります。
「打たれて痛いのは嫌だから見た目が多少悪くても絶対に布団に厚みがある防具がいい!」という人は、「極厚」一択ということになります。
刺し幅は6mmで良いという人は、次の「刺し方」で判断していきましょう。
【 2 】刺し方
刺し方だけの違いを表にしましたのでご覧ください。
ベーシック | 極厚 | エリート | アスリート | |
刺し方 | 具の目刺 | 具の目刺 | 十字刺 | 具の目刺 |
刺し方については、「エリート」のみ十字刺で、他は具の目刺となっています。
十字刺は糸が十字に走っているため体へのフィット感が良いです。さらに手刺防具のような風合いが出るため、見た目の良さは「エリート」がダントツです。
「見栄えの良いカッコいい防具を使いたい!」という人は、「エリート」一択ということになります。
「エリート」以外の防具に採用されている具の目刺とは、面布団の肩の部分だけを細かい刺し幅にする刺し方です。
6mmや8mmの刺し幅で布団全体を刺してしまうと、布団に厚みが出るため肩を動かしにくくなり、竹刀を振る動作を邪魔してしまいます。
面布団の肩の部分の刺し幅を細かくすることで布団が薄く仕上がり、竹刀を振りやすくなるということです。
6mm刺の布団に対して肩の部分だけ3mm刺にするというように、面布団の刺し幅を変えているものが「具の目刺」です。
具の目刺の防具が良いという人は、次の「面」「甲手」「胴」「垂」の仕様で判断していきましょう。
【 3 】面
面だけの違いを表にしましたのでご覧ください。
ベーシック | 極厚 | エリート | アスリート | |
面 | 面金:ジュラルミン 内輪:木綿またはシルリード 面垂:具の目刺 ヘリ・顎:紺鹿革 |
面金:ジュラルミン 内輪:木綿またはシルリード 面垂:具の目刺 ヘリ・顎:紺鹿革 |
面金:ジュラルミン 内輪:木綿またはシルリード 面垂:十字ナナメ刺(菱刺) ヘリ・顎:紺鹿革 |
面金:ハイビジョン 内輪:木綿またはシルリード 面垂:具の目刺 ヘリ・顎:紺鹿革 |
面については、「ベーシック」「極厚」は同じ性能です。違うのは「エリート」と「アスリート」です。
「エリート」は、性能はそのままに「十字刺」であることが特徴です。
「アスリート」には「ハイビジョン面金」が採用されています。ハイビジョン面金は、物見の上下の幅を広げることで相手を見やすくなっています。
「もっと相手が見やすい防具ないのかなあ」と悩んだ経験がある人は、ハイビジョン面金を採用している「アスリート」一択ということになります。
【 4 】甲手
甲手だけの違いを表にしましたのでご覧ください。
ベーシック | 極厚 | エリート | アスリート | |
甲手 | 峰6mm織刺甲手 甲手頭中:鹿毛 手の内:ミクロパンチ |
鎧型 手の内:ミクロパンチ |
手の内:クラリーノ | 手の内:ミクロパンチ 5段飾り |
甲手については、すべて違います。
まずは「ベーシック」ですが、同じミツボシが製造している「峰」の甲手を採用しています。峰甲手の特徴は、通常の甲手よりも指を入れやすくなっているため、小指と薬指で竹しっかりと竹刀を握れます。
甲手頭に使用されている鹿毛は、使うたびに毛がパキパキを折れて手の形に馴染んでくれます。使うほどに使いやすくなる甲手です。
手の内は小さい穴が無数に開いた通気性の良いミクロパンチ仕様です。
握りをしっかりと意識しながら剣道をしたい人は「ベーシック」の甲手が向いているでしょう。
次に「極厚」ですが、竹刀を握りやすいといわれる「鎧型」の甲手頭になっています。手の内はミクロパンチ仕様です。8mm刺のため衝撃吸収力は最も高いです。
とにかく手を打たれる痛みを軽減したい人は「極厚」の甲手が向いているでしょう。
続いて「エリート」ですが、甲手頭の飾り糸は通常のデザインです。手の内はミクロパンチではなく通常のクラリーノです。「エリート」は十字刺のため、甲手の見栄えも抜群に良いです。
見栄えで選ぶ人は「エリート」の甲手が向いているでしょう。
最後に「アスリート」ですが、手の内はミクロパンチ仕様です。甲手頭の飾りは5段飾りになっているため、指の関節の動きに合うため竹刀を操作しやすくなっています。
竹刀操作のしやすさで甲手の選ぶ人は「アスリート」が向いているでしょう。
【 5 】胴
胴だけの違いを表にしましたのでご覧ください。
ベーシック | 極厚 | エリート | アスリート | |
胴 | 50本型強化樹脂胴 | 50本型強化樹脂胴 | 50本型強化樹脂胴 | 50本型強化樹脂胴 |
胴については、「ベーシック」から「アスリート」まで仕様は同じです。どの防具を選んでも50本型強化樹脂胴です。
「50本型」のため、胴台の裏側が竹胴のように竹を1本1本貼ったようなデザインになっています。50本型や60本型の強化樹脂胴は、通常の強化樹脂胴よりも強度が高いとされています。
オーダーメイド防具のため、胴はどのシリーズを選んでも「胸飾」「胴台」を選ぶことができます。
「ミツボシ-天-シリーズ」は、胴によってどの防具を選ぶかの決め手にはなりません。
【 6 】垂
垂だけの違いを表にしましたのでご覧ください。
ベーシック | 極厚 | エリート | アスリート | |
垂 | 5段手飾り 大垂小垂額刺 |
5段手飾り 大垂小垂額刺 |
5段手飾り 大垂小垂額刺なし |
5段手飾り 大垂小垂額刺 垂紐先細 |
垂については、「ベーシック」「極厚」は刺し幅が違うだけで同じ仕様になっています。
「エリート」については、大垂と小垂が額刺にはなっていません。しかし十字刺の防具なので見た目はとてもカッコいいです。
「アスリート」は垂紐の先が細くなっているため、垂を結びやすく、かつ解けにくい特徴があります。稽古や試合中に垂が解けやすい人は、「アスリート」が向いているでしょう。
「ミツボシ-天-シリーズ」の垂は、どの防具も5段手飾りになっているため、飾りは職人の手で仕上げられています。
【 7 】値段
値段だけの違いを表にしましたのでご覧ください。
ベーシック | 極厚 | エリート | アスリート | |
金額 | 143,440円 《参考》 ・剣道防具工房 源 ・楽天市場 ・Yahoo!ショッピング |
135,520円 《参考》 ・剣道防具工房 源 ・楽天市場 ・Yahoo!ショッピング |
162,800円 《参考》 ・剣道防具工房 源 ・楽天市場 ・Yahoo!ショッピング |
140,800円 《参考》 ・剣道防具工房 源 ・楽天市場 ・Yahoo!ショッピング |
金額を安い順に並べると、「極厚」→「アスリート」→「ベーシック」→「エリート」ということになります。
金額で選ぶのであれば、「費用を少しでも抑えたい!」という人は「極厚」。「見栄えの良い防具を使いたい!」という人は「エリート」が良いでしょう。
「極厚」が1番費用を抑えられているのは、やはり8mm刺だからです。使う糸の量や手間が他の防具と比較すると少ないため、費用が抑えられています。
「エリート」が1番高価なのは、十字刺だからです。十字刺にすることで使う糸の量や手間が他の防具と比較すると多いため、費用が高くなります。
「ベーシック」と「アスリート」の価格差は「甲手」にあります。
「ベーシック」は「峰甲手」を採用しています。「峰-シリーズ」は同じミツボシが製造している防具ですが、「天-シリーズ」よりもグレードが高いです。
ハイグレードの甲手を採用している分、「アスリート」よりも「ベーシック」の方が金額が高くなっています。
「ミツボシ-天-シリーズ」の選び方
防具を購入するときには、
・稽古で使うことがほとんどだから、乾きやすくて管理しやすい防具が良いな。
・試合用に使える機能性も見栄えも良い防具が良いな。
・1つの防具で稽古も試合も使いたいな。
・審査用に見栄えの良い防具がほしいな。
など、あなたの用途や目的に合わせて選ぶのではないでしょうか。
剣道の防具はただ単純にデザインや仕様を変更して造られている訳ではなく、大きく「稽古向き」「試合向き」「審査向き」に分けることができます。
「ミツボシ-天-シリーズ」も、実は次のように用途が異なっています。
・「ベーシック」→稽古向き
・「極厚」→稽古向け、特に元立ち向き
・「エリート」→稽古と試合兼用向き
・「アスリート」→試合向き
なぜ上記のような用途になるのか、1つずつ深掘りします。
【 1 】稽古向けなら「ベーシック」
「ベーシック」は、一言でいうなら「稽古に耐え得る衝撃吸収力があり、基本の竹刀の握りを実践しやすい稽古向け防具」です。
「ベーシック」は、織刺生地で造られているため動きやすいです。さらに通気性も良く汗が乾きやすいため、毎日の稽古用防具に向いています。
6mm刺のため布団に適度な厚みがあり、打突されたときの衝撃を吸収してくれるため「痛み」を感じにくいです。
6mmより厚みがある8mm以上の防具では布団の凹凸が大きくなり、見た目が気に入らないという人も多いことでしょう。また6mmより布団が薄くなる5mm以下の防具では、打たれたときに「痛い」と感じる人も多くなると思います。
そして「ベーシック」の甲手は、同じミツボシの「峰-シリーズ」の甲手を採用しています。
「峰」の甲手は指先の形状が通常の甲手と異なり、「小指と薬指で握る」という竹刀の基本の握り方を日々の稽古で実践しやすい造りとなっています。
6mm刺の「ベーシック」は、衝撃吸収力を保ちつつ基本の竹刀の握りを実践できる、稽古向けにベストな防具と言えるでしょう。
「ベーシック」については別記事でより詳しく紹介しているので合わせて読んでみてください。
>>剣道の防具「ミツボシ-天-ベーシック」は稽古向けに開発されている
【 2 】元立ち向けなら「極厚」
「極厚」は元立ちに立つことが多い指導者向けの防具です。
極厚と言われるだけあり、刺し幅を8mmにすることで布団に厚みが出るため衝撃吸収力が高いです。
そして織刺防具のため、通気性が良く乾きやすい仕様になっています。
「極厚」は、衝撃吸収力が高く、通気性も良く乾きやすい稽古向け、特に打突や体当たりを繰り返し受ける元立ちになることが多い指導者向けの防具です。
「極厚」については別記事でより詳しく紹介しているので合わせて読んでみてください。
>>剣道の防具「ミツボシ-天-極厚」が元立ち向けである3つの理由
【 3 】稽古と試合兼用向けなら「エリート」
「エリート」は、一言でいうなら「日々の稽古に耐え得る衝撃吸収力や乾きやすさがあり、十字刺により試合での見た目も良い防具」です。
「エリート」は、6mm刺により布団に厚みがあり、通気性が良く乾きやすい織刺生地により造られている防具です。
6mm刺より刺し幅が広くなると、防具に凹凸が出るため見た目が悪くなります。
織刺生地で造られた防具は、鹿革や人工皮革(クラリーノやネオレザー)で造られた防具よりも通気性が良く乾きやすいため、稽古用の防具に適しています。
とはいえ織刺生地だけでは、鹿革や人工皮革で造られている防具よりも耐久性で劣るという心配があります。そのため「エリート」では、面や垂のフチや角革には紺鹿革を使用することで強度を高くしています。
「エリート」は十字刺で造られた防具のため、手刺防具のような風合いが出て試合用として使っても見劣りしない防具です。
このように「エリート」は、稽古と試合兼用で使える防具です。
「エリート」については別記事でより詳しく紹介しているので合わせて読んでみてください。
>>剣道の防具「ミツボシ天エリート」は稽古と試合用としておすすめ
【 4 】試合向けなら「アスリート」
「アスリート」は、一言でいうなら「試合で結果を出したい人のために考えられた防具」です。
「アスリート」は、織刺生地で造られているため動きやすく、面にはハイビジョン面金を採用することで相手の動きを見やすくなっています。
さらに面のヘリ革や顎、垂のヘリ革に紺鹿革を使用することで激しい試合にも耐えられます。
試合で結果が出るように考えられた防具であるため、「アスリート」は2018年の世界剣道選手権大会にも使用されました。
「アスリート」は、世界選手権大会のような一流の剣士が集う試合で採用されるような確かな試合向け防具といえるでしょう。
「アスリート」については別記事でより詳しく紹介しているので合わせて読んでみてください。
>>剣道の防具「ミツボシ天アスリート」は世界大会でも使用の試合防具!
「ミツボシ-天-シリーズ」を通販で購入する方法
「ミツボシ-天-シリーズ」は京都東山堂の剣道防具工房「源」の公式サイトはもちろん、楽天市場やYahoo!ショッピングでも購入することができます。
通販での購入は不安に感じる人も多くいることでしょう。
購入する前に各販売元に連絡を取り、遠慮せずに不安なことは質問してから購入されることをおすすめします。
当サイトでは記事執筆に関して剣道防具工房「源」の店長さんと連絡を取らせていただくことがありますが、とても丁寧に対応してくれますよ。
「ミツボシ-天-シリーズ」の購入を検討している人は、下記商品リンクより各サイトにすぐに移動できるようになっていますのでご活用ください。