剣道は防具をつけた上で竹刀を使い相手を打ったり、相手に打たれたりする武道です。防具をつけているといっても、やはり打たれれば痛いですよね。
剣道をやり始めたばかりの人、長年やってきた人の中にも、
- 打たれたときに痛みを軽減する方法を知りたい……
という人は多くいることではないでしょうか。
そこで今回は「剣道は痛い!面・小手・胴・突きを打たれたときの痛みの原因と対処法」と題して、剣道で打たれたときに痛い原因とその対処法を、打突部位別に紹介します。
最後まで読むことで、明日の稽古から痛みを軽減することができますよ。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
目次
面を打たれて痛いときの原因と対処法
まずは面を打たれたときの痛みの原因と対処法について紹介します。
面は稽古や試合で打たれる機会が多い部位ではないでしょうか。それだけに、痛いと感じる機会も増えることでしょう。
そこで、面を打たれたときの原因と対処法をぜひ知ってください。
面を打たれて痛いときの原因
面を打たれたときに痛いと感じる原因は、主に次の4つがあります。
- 相手が力任せに打っている
- 面の後ろの部分を打たれている
- 面の生地が薄い
- 面の縫い幅が狭い
まずは相手が力任せに打っている場合ですが、この場合はとにかく痛いです。
相手が後輩や自分より下の立場にある場合は、指導することで改善することができるでしょう。しかし相手が自分より上位の場合は、なかなか難しいですよね。
面の後ろを打たれる場合も、頭部に痛みを感じます。これは、面の後ろの方は生地が薄くなっているからです。面の後ろの方は本来打たれる部分ではないので、生地も薄くなっています。
面の打突部位を打たれても痛い場合は、面の生地が薄いことや、縫い幅が狭いことが考えられます。
防具は、縫い幅が狭いほどコシや高級感が出るので値段は高くなりますが、その分生地が圧縮されるので打たれたときの痛みは強くなります。
面を打たれたときの痛みは、次に紹介する対処法で解決することができます。
面を打たれて痛いときの対処法
面を打たれて痛いときには、次の3つの方法で対処することができます。
- 面を買い替える
- 打たれる瞬間に上を向く
- 面クッションを使用する
まずは面を買い替えるという方法ですが、面の生地が薄かったり縫い幅が狭かったりすることが原因で痛みを感じる人にオススメの対処法です。
費用に余裕がある人は買い替えることも1つの方法でしょう。
しかし、面だけでも高価な買い物です。痛みのために面を買い替えるのは……と多くの人が思うのではないでしょうか。
お金をかけずにできる方法としては、打たれる瞬間に上を向くという方法が有効です。
要するに、面金のあたりで相手の竹刀を受けるということです。
しかしこれは技術が必要で、上手にできないと顎を上げる悪い癖がついたり、相手の竹刀を割ってしまったりします。正直言うと、オススメできる対処法ではありません。
費用も多くかからず1番オススメの方法は、面クッションを使用することです。
面クッションは500円~2,000円ほどで購入することができ、面を打たれたときの衝撃を緩和してくれます。
取り外しも簡単にできるので、日々の稽古で使用して試合や審査では外すということができます。また稽古中でも、打ち込みの時間だけ使用して指導稽古や互角稽古になったら外すという使い方でも良いでしょう。
面クッションが1枚あれば、面を打たれて痛いと感じるストレスを緩和することができますよ。
小手を打たれて痛いときの原因と対処法
続いて小手を打たれたときの痛みの原因と対処法について紹介します。
小手を打たれたときの痛みは、面を打たれたときの痛みよりも痛いと感じる人が多いのではないでしょうか。
面の痛みは我慢できるけど、小手の痛みは我慢できないという人もいるかもしれませんね。
そこで、小手を打たれたときの痛みの原因と対処法もぜひ知っておきましょう。
小手を打たれて痛いときの原因
小手を打たれたときに痛いと感じる原因は、主に次の3つがあります。
- 相手が力任せに打っている
- 小手の生地が薄い
- 小手の縫い幅が狭い
力任せに打ってくる人の小手打ちは本当に痛いですよね。
力任せでも、打突する瞬間に手首のスナップが効いていればまだ良いのですが、思いっきり振り抜くタイプの小手は激痛です。力任せに打つのはやめていただきたいですよね。
小手を打たれて痛いのは、相手のせいだけでなく使っている防具も影響しているかもしれません。面と同様に、生地が薄かったり縫い幅が狭かったりする小手を使用している人は、打たれたときの痛みが強くなります。
小手を打たれたときの痛みは、次に紹介する対処法で解決することができます。
小手を打たれて痛いときの対処法
小手を打たれて痛いときには、次の4つの方法で対処することができます。
- 小手を買い替える
- 小手を打たれる瞬間に手を少し引く
- 鍔で相手の竹刀を受ける
- 小手サポーターを使用する
まずは小手を買い替えるという方法ですが、面と同様に小手の生地が薄かったり縫い幅が狭かったりすることが原因で痛みを感じる人にオススメの対処法です。
とはいえ、小手を買い替えるにも費用がかかります。
お金がかからずできる方法には、小手を打たれる瞬間に手を少し引くことや、鍔で相手の竹刀を受ける方法があります。
痛みを軽減する方法としては有効ですが、相手の上達を妨げたり防具の破損に繋がったりするので、あまりオススメはできません。
費用も多くかからず1番オススメの方法は、小手サポーターを使用することです。
小手サポーターであれば、1,000円~2500円ほどで購入することができ、相手の小手打ちの衝撃を緩和してくれます。
リストバンドのような作りなので、稽古中の着け外しも簡単にできます。
小手を打たれるときのストレスから解消され、思いっきり稽古することができるでしょう。
胴を打たれて痛いときの原因と対処法
続いて胴を打たれたときの痛みの原因と対処法について紹介します。
胴は面や小手と違い、打たれることによる痛みはさほどないように思います。
それでも胴を打たれたときに痛いと感じることもあることでしょう。
そこで、胴を打たれたときの痛みの原因と対処法を知っておきましょう。
胴を打たれて痛いときの原因
胴を打たれたときに痛いと感じる原因は、主に次の2つがあります。
- 打突部位を外される
- 胴と体の間に隙間がない
胴は防具の中では硬いものなので、打たれたときに痛みを感じることは少ないでしょう。
しかし胴を外されたとき、つまり防具がない場所を打たれてしまったときは激痛ともいえる痛みがあります。
たとえば脇の下や腰には胴がありません。そのため、脇の下や腰を打たれたときにはかなりの痛みを伴います。
胴の防具をしっかりと打たれているにも関わらず痛いという人は、防具と体の間に隙間がないことが考えられます。
防具と体の間に隙間がないために、打たれた衝撃が体にまで響いていることでしょう。
それでは、胴の痛みを軽減する方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
胴を打たれて痛いときの対処法
胴を打たれて痛いときの対処法には、主に次の3つがあります。
- 胴を買い替える
- 胴を広げる
- 体型を変える
まず1つ目の方法は、面や小手と同様に、胴を買い替えるということです。
面クッションや小手サポーターのように、胴クッションのようなものは存在しません。
そのため、脇の下や腰を打たれることへの対処法はなく、我慢するしかないようです。
打突部位をしっかりと打たれているにも関わらず痛いという人は、自分のサイズに合った胴に買い替えるという方法が良いでしょう。
費用をかけずに対処したいのであれば、胴を広げるか、体型を変えるしかありません。胴は両手でグイグイ広げることを繰り返していれば、少しずつですが広がります。
しかし元々のサイズを無理やり変更しているようなものですから、胴が故障する可能性もありますので気をつけましょう。
体型を変えれば、元々の胴のサイズのまま、胴と体の間に隙間を作ることができます。大変なことですが、1番安く済む方法ではないでしょうか。
突きを打たれて痛いときの原因と対処法
最後に、突きを打たれたときの痛みの原因と対処法について紹介します。
突きは高校生以上になって初めて試合で使えるようになる技です。しかし、道場や学校によっては小学生や中学生から突きの練習をしているということもあるでしょう。
突きは打突部位が小さいため、打突が外れやすいです。胴に当たれば良いですが、防具がない部分の肌に直接当たるとかなり痛みを伴います。
そこで、突きを打たれたときの痛みの原因と対処法について知っておきましょう。
突きを打たれて痛いときの原因
突きを打たれたときに痛いと感じる原因は、主に次の2つがあります。
- 相手が打突後に竹刀を押し込んでくる
- 突きを外される
突きは、相手の打突部位を突いたと同時に竹刀を引く技です。しかし時々、打った後もずっと押し込んでくる人がいます。
このような突きの打ち方をされた場合は、突き垂があるといっても痛みを感じることがあるでしょう。
突きを外されてしまった場合は、のど付近の肌に直接当たるので相当な痛みを感じます。場合によっては呼吸ができない……なんてこともあるでしょう。
痛みを軽減して安全に稽古できるよう、対処法も知っておきましょう。
突きを打たれて痛いときの対処法
突きを打たれて痛いときの対処法は、主に次の2つがあります。
- 突きを打たれたら体を後ろに引く
- 首ガードを使用する
突きを打たれたと思ったら、足さばきを利用して自分の体を後ろに引くようにしましょう。相手は前に押し込んでくるので、そのまま前に出ると危険です。後ろに引くことで回避して、痛みがないように緩和しましょう。
突き垂の後ろに装着する「首ガード」と呼ばれるアイテムもあります。
突きだけでなく、日々の稽古でのアクシデントから喉を守るためにも使用されると良いでしょう。
まとめ
今回は「剣道は痛い!面・小手・胴・突きを打たれたときの痛みの原因と対処法」と題して、剣道で打たれたときに痛い原因とその対処法を、打突部位別に紹介してきました。
面、小手、突きに関しては、クッションやサポーター、ガードを使用することで痛みを軽減するだけでなく、より安全に日々の稽古に励むことができます。
剣道は相手がいることなので、自分でできる対策をしてストレスが少なくなるように工夫してみてくださいね。